
女優の野際陽子(のぎわ・ようこ)さんが今月13日午前8時5分に都内の病院で亡くなりました。
81歳でした。
すでに密葬は15日に済ませているそうです。
野際陽子さんは、現在放送中のテレビ朝日系昼の連続ドラマ「やすらぎの郷」に出演されています。
脚本家の倉本聰さん(82)は野際陽子さんの体に負担がかからないよう台本を書き換えていたそうです。
もしかして、倉本聰さんは野際陽子さんの病状を知っていたのかもしれませんね。
野際陽子さんは、周囲の期待に応えたのでしょうか、あるいは女優としての責任感でしょうか、最後の5月7日の収録まできっちり終わらせたそうです。
しかも、最終収録日は『鼻チューブ』をつけて臨まれたといいます。
まさに大女優ですね。
しかし、大仕事を終えた翌日8日より肺炎を併発し入院され、退院することなく亡くなりました。
元旦那様で俳優の千葉真一さん(78)は、大変ショックを受けており、一人娘で女優の真瀬樹理さん(42)から連絡を受けたときも「(野際陽子さんを)見るまでは信じられない」とおっしゃっていたとのこと。
ですが、密葬については、「もう別れているので」と参列はされませんでした。
野際陽子さんの死因は肺腺がん
野際陽子さんは、2014年に肺がんを患い治療をしています。
しかし、2015年に再発し、腫瘍の摘出手術をされました。
この一連の出来事は、昨年4月に一部週刊誌にて報じられています。
それに対し、所属事務所は「野際は健康問題を含め、個人的な事柄につきまして公にコメントすることは遠慮させていただきたい」と回答しました。
野際陽子さんも「今までもいくつかの病を経験してはおりますが、元気で明るく過ごしております」とコメントしています。
病気の影響のためか今年3月16日の「やすらぎの郷」制作発表では、メインキャストの中で野際陽子さんだけが欠席していました。
今となっては、「ドラマ撮影だけに全ての精力を注ぎたかったのではないか」と想像してしまいます。
肺腺がんとは?原因はタバコではない

肺腺がんは、歌舞伎俳優の中村獅童さん(44)が今年5月18日に初期の肺腺がんであることを発表し、注目を浴びました。
では、肺腺がんとはどのようなものなのでしょうか?
肺腺がんは、肺がんの中の1つのタイプです。
肺がんは、組織学的な分類や治療方法による分類など、いろいろなタイプがあります。
組織型の分類では、「腺がん」「扁平上皮がん」「大細胞がん」「小細胞がん」と大きく4つにわけられます。
つまり、肺腺がんは、肺がんの組織型分類の1つなんですね。
肺腺がんは、日本では、肺がんの60%程度を占めており最も発生しやすい肺がんです。
特に男性の肺がん患者40%程度に対し、女性は70%ほどとなっています。
あなたが女性でしたら要注意です。
肺腺がんの特徴として、タバコとの因果関係が薄いことがあげられます。
ですから、比較的タバコを吸わない女性が患いやすいと言えます。
男性でも、タバコを吸わないあなたは、肺腺がんを発症することもあるということです。
野際陽子さんの肺腺がんの原因はタバコという噂
野際陽子さんは、かつて喫煙者でした。
しかし、上述したとおり、肺腺がんは、タバコとの因果関係は薄いことがわかっています。
ですから、野際陽子さんはタバコのせいで肺腺がんになったという見方をされやすいですが、その可能性は薄いのではないかと思います。
野際陽子さんの肺腺がん治療方法
上述したとおり、野際陽子さんは2015年に腫瘍の摘出手術をされています。
その後の治療は『抗がん剤』を使用されていたようです。
ある週刊誌に「自分に合った抗がん剤が見つかったの」と打ち明け、2016年夏から実際に治療をされていたとのことです。
抗がん剤というと「倦怠感」「吐き気」「下痢」「食欲不振」「皮疹」「脱毛」といった副作用が想像されます。
野際陽子さんの副作用はどうだったかは、今現在報道されていませんが、体力の消耗はあったようです。
そんな中でのドラマ撮影は辛かったのではないかと素人ながらに想像してしまいます。
特に81歳の年齢ですから、頭が下がります。
野際陽子さんに…
元々NHKのアナウンサーだった野際陽子さん。
フリーアナウンサーを経て1963年から女優として仕事をされて54年、第一線で最後の最後まで活躍されました。
そして、私たちは大いに楽しませていただきました。
心からご冥福をお祈り申し上げます。