
14日、セレーナ・ゴメスが、今夏に腎臓移植していたことを自身のInstagramで公表しました。
驚いたのが、腎臓を移植した相手。
父親でも母親でもなく、親友のフランシア・ライサでした。
Contents
全身性エリテマトーデスとは?
セレーナ・ゴメスの持病
セリーナ・ゴメスは、2015年10月、全身性エリテマトーデス(通称:ループス)を患っていることを告白しています。
この病気のため、去年は活動を一時休止していました。
活動休止まで追い込まれるループスとは、どのような病気なのでしょうか。
症状の現れ方
初期症状で、光線過敏、発熱や全身のだるさ、疲労感、脱毛、食欲不振、体重減少などの全身症状や、皮膚や関節や腎臓、神経などの各部に症状が現れます。
また、月経期の女性の場合、生理の始まりに症状が治まり、後半になると症状がまた現れるという特徴があります。
一般的に、全身にいろんな症状が現れ、治まったり現れたりを繰り返して慢性化していきます。
ですから、この病気になっているかどうか、気づきにくいかもしれません。
症状は?
皮膚
- 頬にできる蝶のような発疹
鼻から両頬にかけて、蝶が羽を広げたように見える発疹(蝶形紅斑)。痛みはなく、患部は赤くなり少し盛り上がります。 - 光過敏症
強い紫外線に皮膚が反応して発疹が出ることがあり、場合によっては水ぶくれになったり、発熱します。 - 口内炎
頬の内側や口の奥などに、痛みのない口内炎ができることがあります。 - レイノー現象
寒冷の刺激によって指の血流が悪くなり、白く蝋のようになることがあります。 - 中央が白くなる円形の発疹
顔面や耳、胸部、頭部など、部分的に色素が白くなります。円板状の発疹が見られることもあります。 - しもやけのような発疹
しもやけのような発疹が出ることもあります。手や足の裏などに特に出やすいです。
関節
手指やひじ、ひざなどの関節に痛みが出ることがあります。
患者の約9割が、手指が腫れる関節炎になります。
痛みの場所が毎日変わることも。
関節リウマチと間違いやすいですが、ループスの場合、関節リウマチのように骨が壊れることはありません。
内蔵
患者の半数が、「ループス腎炎」と呼ばれる腎臓障害を発症します。
そのほか、心臓では心膜炎、心内膜炎、心筋炎、肺では胸膜炎、肺出血、間質性肺炎などの症状が現れることがあります。
いずれも重篤な状態になることもあり、早期の治療が必要です。
精神神経
中枢神経の症状として多いのは精神症状。
うつ症状のほかに、失見当識(しつけんとうしき)と呼ばれる日時や自分がいる場所、周囲との関係性が認識できなくなる状態や妄想が現れることがあります。
また、神経症状として片頭痛やけいれん、てんかん、脳血管障害を起こすこともあります。
原因は?
原因は未だに解明されていません。
仮説としては、免疫の働きの異常によって自分の体を自分で攻撃してしまう「自己免疫疾患」ではないかと考えられています。
また、遺伝的な要因、海水浴などで強い紫外線を長く浴びたり、冷えや風邪などのウイルスに感染したりする環境の要因が複合的に関与して発症するといわれています。
そのほか、外傷や外科手術、ときには薬剤なども誘因となるともいわれています。
発症の男女比は、1:9。
圧倒的に女性、特に20~30代に多く発症しています。
生理がある時期、妊娠、出産をきっかけに発症することもあるので、女性ホルモンによって免疫のバランスが崩れることで発症するのではないかとも考えられています。
日本では難病に指定されており、医療費補助の対象となる「指定難病」となっています。
なぜ腎臓移植が必要?
上述のとおり、患者の半数が、「ループス腎炎」と呼ばれる腎臓障害を発症します。
セレーナ・ゴメスは、腎炎に悩まされていたということでしょう。
治療としては、腎臓移植の代わりに透析療法があります。
しかし、透析による合併症があるので、生存率は悪くなります。
それは、透析療法では、正常な腎機能の代わりがそれほどできないためです。
腎代替機能を上げようとすると、長い時間、あるいは頻回に透析をする必要あります。
そうすると、生活に支障をきたしてしまいますよね。
また、近年の腎臓移植の生存率は、今回のような生体腎臓移植では、3年で97.6%、5年で96.7%、10年で92%と高い数値がでています。
ですが、リスクもあります。
拒絶反応です。
移植した腎臓が障害を受け、機能が落ち、尿が出なくなったり、再び透析治療が必要になる場合があります。
免疫抑制薬で抑えられることがありますが、その免疫抑制が強すぎると癌の発症や、高血圧、高脂血症、高血糖(糖尿病)、高尿酸血症(痛風)、貧血などの症状がでる場合があります。
それらを踏まえ、セレーナ・ゴメスは、腎臓移植に踏み切ったのでしょう。
セレーナ・ゴメスのInstagram
Instagramの意訳です。
ファンの皆の中には、夏の間、私がなぜ新曲のプロモーションをしないのか疑問に思っていた人がいたのは知っているわ。そして見守ってくれたことをとても誇りに思う。というのも、私は全身性エリテマトーデスのせいで腎臓移植が必要になり、手術を受けて療養していたの。
手術は私の健康回復のために必要なことだった。今後、私がこの数ヶ月間で経験したことを皆に共有したいと思ってる。
そのときまでは、私のためにしてくれた全てのことに対して、家族と素晴らしい医師団のみなさんに公の場でお礼を言いたい。
そして最後に、私の美しい友人、フランシア・ライサへの感謝は言葉では表しきれないわ。彼女は私に腎臓という究極のプレゼントをくれたのよ。自分の腎臓を私のために犠牲にしてくれたの。私は信じられないくらい幸せ者よ。あなたのことを本当に愛してるわ。
全身性エリテマトーデスはまだ理解されていない部分も多い病けど、改善はされてきている。
ループスとも呼ぶこの病気については、ループス・リサーチ・アライアンスのサイトを読んでみてね。
衝撃的な内容です。
腎臓移植を選択せざるを得ないほど、病状は深刻だったんですね。
フランシア・ライサが腎臓提供した理由は?

気になるのが、腎臓提供者がアメリカ人女優・フランシア・ライサだったこと。
親友とはいえ、勇気のある行動です。
腎臓は、高齢者でなく健康であれば、血液型に関係なく提供でます。
ですから、フランシア・ライサが、腎臓を提供するのに問題はありません。
しかし、提供者であるフランシア・ライサにも健康上の支障がないとは言い切れません。
腎機能は半分近くになるのですから。
とはいえ、ほとんどの提供者に問題がないのが現実です。
ただ、危険性はゼロではないので、定期検診は必須でしょう。
フランシア・ライサに、リスクを負ってでも腎臓を提供させたのは、何だったのでしょうか。
今後何らかのコメントがあるかもしれないですね。
おわりに
セレーナ・ゴメス、フランシア・ライサとも、術後の経過は順調そうです。
2人はもう切っても切れない関係でしょうね。
※追記:フランシア・ライサのInstagram
翻訳です。
1人の命を救っただけでなく、私の人生をも変えた今回のことで、神が私を信頼してくれたことに感謝してもし切れない。これは私たちのストーリーの一部で、これからすぐに公表するけれど、今大切なのは話はこれで終わりじゃないってこと。ループス病についての更なる情報はループス・リサーチ・アライアンスのサイトを見てください。愛するシスター、この旅を一緒にできて本当に嬉しいわ。
セレーナ・ゴメスとフランシア・ライサが出会ったのは10年前の2007年、ディズニーとABC局のスター企画でロサンゼルスの子供病院を訪れた時とのことです。
2人は意気投合し、親友になったそうです。
お互いのことを「シスター」と呼び、それぞれの仕事をサポートし合ってきたようです。
無二の親友だったんですね。
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